歴史の問題から、問題を的確に理解する力を

本番まであと少し。短い時間で伸びる社会と、問題文を読む力

塾から冬期講習の案内が届き、保護者会では先生方から冬の取り組み方の話を聞く。そんな季節になりました。

総復習と過去問演習で実践力を固める冬。首都圏なら、講習が終われば埼玉、続いて千葉、そして2月1日からは本番です。カレンダーを見るたびに、残りの日数が目に入ります。

焦るのは親ばかり、と思いがちですが、そうでもありません。子供は子供なりに、直前の空気をちゃんと感じています。口には出さなくても、緊張も焦りもある。親の顔色もよく見ています。

手を広げるほど、迷子になる

この時期、不安からあれこれ手を広げてしまうご家庭があります。新しい問題集を買い足し、別の暗記ツールを試し、気がつけばどれも中途半端。親の不安が、子供の机の上に積み上がっていく。

そういうときほど、いつも通りでいいのだと思います。ここまで塾で、家で、しっかり戦ってきたお子さんです。やってきたことを信じて、同じリズムで最後まで走らせてあげてほしい。残り少ない中学受験生活で、親にできることの大半は、たぶんそれです。

そのうえで、短い時間でも伸ばせる科目がひとつあります。社会です。

ただし、昔の社会とは違う

「社会は直前でも伸びる」とは昔から言われてきましたが、中身は変わりました。

単純な一問一答で点が取れる時代ではなくなっています。いまの入試問題は、文章で状況が説明され、その状況を読み解いたうえで答えを導かせる形が増えました。用語だけを切り取って覚えていると、問題文という入り口の前で止まってしまいます。

逆に言えば、問題文をきちんと理解して答える練習は、そのまま読解の練習にもなります。社会の問題文を正確に読む作業は国語力の向上も兼ねている、とはよく言われるところです。限られた時間のなかで、二科目分の手応えがある。直前期に社会をやる価値は、そこにもあります。

問題文を、長いままにしてある理由

コエコタの問題文は、一問一答よりも少し長めです。これは前にも書いたとおり、意図的なものです。

答えそのものではなく、その答えにたどり着くまでの時代背景や関連知識を、問題文のなかに散りばめてあります。短く刈り込めば覚えやすくはなりますが、本番で出会う文章とは別物になってしまう。それでは練習になりません。

問題を耳で聞き、目で読み、声に出して答える。わが家で子供二人の受験を通して実感したのは、この手順を踏んだものが一番よく残るということでした。読み上げを聞いているあいだに前後の出来事が頭に入り、答えを言うころには用語が単体ではなく文脈とセットで記憶に置かれます。

答えが同じ問題が何度も出てくるのも、わざとです。問い方を変えても答えられること。本番で必要なのは、結局そこだからです。

直前期の、現実的な使い方

この時期に「毎日30分、社会の時間を確保しましょう」と言われても、まず無理です。過去問で手一杯でしょう。

だからコエコタは、移動中や食後、寝る前の10分に向いています。答えは話しかけるだけ、問題文は読み上げてくれるので、開いてすぐ始められます。静かにしたい場所では、問題も答えも文字で確認できます。

正答率がパーセントで見えて、低いものから自動で出題されるので、「今日はどこをやろうか」を親が決めなくて済みます。残り時間が少ないほど、この自動化はありがたいと思います。新しいものを足すのではなく、すでにやったことの穴を埋める。それが直前期にいちばん効きます。

なお、音声認識は端末によって聞き取りに揺らぎがあります。「ちゃんと言ったのに」という場面に出会ったら、アプリ内のフィードバックから知らせてください。手を入れ続けていますので、どうか温かく見守っていただけたら。

最後に、実際の問題を一問

雰囲気が伝わるのがいちばんなので、収録されている問題をそのまま一問。声に出して答えてみてください。

明治時代の大日本帝国憲法では、国民のことを「国の主人」ではなく「天皇に仕える立場」として表す呼び方で表現していました。国民の自由や権利も、天皇から「与えられたもの」とされ、国家の都合で制限されたり取り消されたりすることもありました。この時代に使われた国民の呼び方を何といいますか。

答えを見る

**臣民**

この問題は、用語を一つ思い出させるためだけのものではありません。

「天皇に仕える立場」「権利は天皇から与えられたもの」という二つの説明を読んだ時点で、明治という時代の国の形がそのまま見えてきます。主権が国民ではなく天皇にあったこと。権利が最初から存在するものではなく、上から下ろされるものだったこと。

そしてここから、大日本帝国憲法が欽定憲法であるという話まで、一本の線でつながります。天皇が定めて国民に与えた憲法だからこそ、そこに書かれた権利も「与えられたもの」になる。臣民という言葉は、その構造の結果として出てきた呼び名です。

欽定憲法という用語を単独で暗記していると、日本国憲法との違いを問われたときに手が止まります。けれど「臣民」から入って、与える側と与えられる側の関係を理解していれば、民定憲法との対比も、主権の所在も、同じ地図の上で説明できます。

用語を一つ思い出す力ではなく、状況から答えへたどり着く道を引けること。コエコタは、その道を何度も歩いてもらうためのアプリです。

冬を、一緒に

受験が近づくほど、親の不安は増えます。でも、やることは増やさなくていい。すきま時間に少しずつ積んで、あとはこれまで通り。

がんばるお子さんはもちろん、隣で支えているお母さん・お父さんも応援したい。コエコタには、そんな想いを詰め込みました。iOS・Androidの両方でご利用いただけます。

コエコタ 公式サイト|https://koekota.jp/

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

上部へスクロール